お子さんのお口の健康を守るのは親御さんです
乳歯はどうせ生え替わるから、虫歯になっても大丈夫だと思っていませんか?それは大変な間違いです。乳歯の時期に虫歯になりやすいお口の環境にしてしまうと、永久歯に生え替わってもその悪い環境が続きやすいのです。
小さいうちからお子さんのお口の健康を守ることは、親御さんの重要な役割です。毎日の歯みがきチェックや定期検診などを習慣にして、小さなお口の健康を守ってあげましょう。久里浜駅徒歩2分の歯医者「久里浜さくら歯科医院」の小児歯科では、子どもの歯科治療を得意とするドクターがそのためのお手伝いをしています。
お子さんの虫歯は周囲の大人が原因?
生まれたての赤ちゃんのお口には虫歯菌は棲みついておらず、実はご家族をはじめとする周囲の大人が原因であることが多いのをご存知ですか?赤ちゃんに口移しで食べさせることや、親御さんのお箸やスプーンで食べ物を与えることで、大人の虫歯菌をうつしてしまっているのです。
赤ちゃんへの接し方に注意するのと同時に、赤ちゃんが生まれる前から大人が健康なお口を保つように心がけることが大切です。
虫歯からお子さんを守る!キッズメニュー
シーラント
子どもの奥歯には、虫歯になりやすい細い溝があります。あらかじめこの溝を埋めることで、虫歯を予防する処置がシーラントです。特に生えて間もない奥歯の永久歯(六歳臼歯)に効果的です。
ブラッシング指導
お子さんのお口を健康に保つためには、ブラッシングが重要です。当院では、お口の状況に合った適切なブラッシング方法を指導しています。毎日、正しいブラッシングをしっかりと行うことでお口の健康を守りましょう。また、親御さんには仕上げみがきの方法もお教えしています。
フッ素塗布
虫歯菌に負けないよう、歯質を強化するはたらきのあるフッ素を歯の表面に塗布して、虫歯を予防します。定期的な施術が効果的です。
年代別!お口のケア方法を知っておきましょう。
子どものお口のケアは、年代ごとに異なります。親御さんが正しい知識を持って、常に気を付けてあげることが大切です。
胎児期
乳歯は妊娠7週目からつくられますので、お母さんの食生活がご自身の栄養としてだけでなく、乳歯にとっても大切な栄養源となります。赤ちゃんのお口の健康のために、バランスのとれた食生活を心がけましょう。
妊娠中の歯周病に要注意! | |
---|---|
ホルモンのバランスが変化する妊娠期は、虫歯や歯周病にもかかりやすくなっています。特に歯周病は、早産や未熟児出産のリスクを高めると言われています。たとえ自覚症状がなかったとしても、安定期に入ったら定期的な検診を受けることをおすすめします。 |
乳幼児期
生後7~8ヶ月 | 小さな前歯が生えてきます。前歯に付いた汚れは布やガーゼなどでやさしく拭き取ってあげてください。 |
---|---|
生後1年を過ぎたころ | 歯ブラシを使ったケアをはじめましょう。膝の上にお子さんの頭を乗せて寝かせ、やさしいかつ楽しいケアを習慣付けてあげてください。 |
3歳 | そろそろお子さん自身で歯みがきをはじめます。とはいえ、まだ自分だけでは上手にみがくことはできませんので、親御さんが仕上げみがきをしてあげてください。 |
5歳 | 毎食後(朝・昼・晩)の“1日3回みがき”の習慣を付けましょう。かならず仕上げみがきをし、みがき残しを防いであげてください。 |
6歳 | 丈夫で大きい「六歳臼歯」が生えてきます。この六歳臼歯には食べかすが溜まりやすい溝がありますので、念入りにみがくよう教えてあげてください。 |
学童期
乳歯が永久歯に生え替わってきます。生えたばかりの永久歯は虫歯になりやすいため、普段のブラッシングに加えて、親御さんによる仕上げみがきや定期検診での予防処置が重要です。
- 乳歯のみがき方アドバイス
-
- 乳歯は横みがきでブラッシングしましょう。ブラシを歯に対して平行に当て、少しだけ力を入れて、横方向に小刻みに動かします。
- 大きく動かすとプラークが取れにくくなり、歯茎を傷付けてしまうこともありますので、注意しましょう。
- 食べかすや汚れが付きやすい歯と歯ぐきの境目や奥歯は、念入りにブラッシングしましょう。
☆小さめの歯ブラシで、いたわりながらブラッシングしましょう。
☆歯みがき粉は吐き気をもよおさせることもありますので、使わないことをおすすめします。
歯並びが気になるときは、お早めにご相談ください!
お子さんの歯並びに、気になるところはありませんか? 乱れた歯並びを放っておくと、さまざまな悪影響を引き起こすため、なるべく早めに整える必要があります。お子さんが適切な時期に矯正治療をはじめることで、顔つきのバランスや顎の形も整えることができます。
小児矯正のメリット
大人になってからでも矯正はできますが、子どものうちからはじめると数々のメリットがあります。
- 1:抜歯のリスクが減る
- 早期治療をはじめることで、永久歯を抜かずに本格矯正(ワイヤーによる矯正)ができる可能性が高くなります。
- 2:治療がスムーズ
- 顎の成長を利用できるので、スムーズに顎の形やバランスを整えることができます。
- 3:矯正期間が短縮できる
- 早期に矯正治療をはじめることで、正しい位置に永久歯が生えるよう導けるため、本格矯正が簡単で、期間が短くなる、もしくは不要になる場合もあります。
先生からのメッセージ
お子さんのお口の健康を守るための対策は、お子さんが誕生する前からはじまっています。お母さんはもちろん、ご家族自身がお口の健康をあらかじめ守っておくことが大切なポイントです。また、生まれたあとも、小さいうちから歯科医院に通う習慣を身に付け、正しい成長を促してあげましょう。
お母さんへのお願い
子育てに奮闘されているお母さんの中には、歯医者に「痛い」「怖い」といった負のイメージを持っている方もいるかと思います。私にも、そのお気持ちはよくわかります。しかし、そんなお母さんの気持ちをわかった上で、あえて一つお願いさせてください。
ご自身の持つ歯医者へのイメージはグッと抑えて、お子さんには「歯医者は怖いところではない」と言って聞かせてあげてほしいのです。
お子さんはお母さんの心の動きにとても敏感です。もしお子さんが「今から行くのは、お母さんも嫌いな場所なんだ」と感じとってしまったら、どうなるでしょう?よろこんで歯医者に通えるはずがありません。
私たち歯科医院のスタッフも、子どもたちが怖がって泣いている姿は、できれば見たくありません。だからこそ、子どもたちが虫歯治療を受けずに済むように、歯医者に定期的に通う習慣を身につけてもらいたいと思います。虫歯ができていないときからの定期的なおつき合いを継続していれば、きっとお子さんは歯医者に「怖い」「痛い」というイメージを抱くことはないでしょう。そして、それはお子さんの歯を守ることにつながります。
もう一度言いますが、歯医者に「痛い」「怖い」といった負のイメージを持っている方のお気持ちは、私にもよくわかります。しかし、そこを何とかグッとこらえて。「とっても楽しいところへ行こうね!」という明るいノリで、お子さんに説明してあげてください。安心させてあげてください。
もちろん、私たちもそんなお母さんたちを全力でサポートします。頑張って前向きな気持ちで足を運んでくださるお母さん、そしてそのお子さんたちの期待をけっして裏切らないように。細心の注意と、みなさんの健康を願う気持ち、そして明るい大きな笑顔でお迎えできるように頑張ります。
フッ素の効果
私事になりますが、実は私も妻も、子どものころの写真を見ると前歯が虫歯になっていて真っ黒。もうすでに歯がないような状態でした。しかし、娘と息子(今はもうすっかり大きくなりましたが……)は、歯が生えはじめたころから毎日ブラッシングのあとにフッ素を塗布していたおかげか、虫歯が一本もありません。下の息子は中学に入ってからというもの、ブラッシングはチャチャッと適当、ひどいときは磨かずに寝てしまうこともあるようですが、何とかまだ大丈夫です(もちろん、このままではそろそろ……とは思いますが)。
フッ素には歯質を強化する働きがあります。さらに、虫歯菌の働きを抑制する効果もあるため、虫歯になりにくい口腔内環境を作る手助けをしてくれます。あくまでも個人的な見解ではありますが、我が家の子どもたちが虫歯になることなく今まで過ごしてこられたのは、フッ素の力がおおいに関係しているのではないかと思います。
キシリトールの効果
虫歯菌に作用して酸の排出を抑え、菌そのものの数も減らしてくれるキシリトール。こちらもフッ素同様に、虫歯予防の効果が期待できます。そのためぜひ日々のケアに上手に取り入れていただきたいのですが、一つ注意したいポイントが。寝る前にキシリトールガムを咬むといったケア方法はおすすめではありますが、その場合はかならずキシリトール100%配合のものを選ぶようにしましょう。
フッ素やキシリトールといった予防に役立つものを、みなさまの生活に上手に取り入れていただけるよう、当院でもおすすめの商品を取りそろえています。気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。